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電話会社のイメージを脱却したい、NTT東がベンチャー協業を強化

「アクセラレーター・プログラム」担当者を5倍に
 NTT東日本は、ベンチャー企業との協業で新規事業を生み出す「アクセラレーター・プログラム」を強化する。2年目を迎えた同プログラムの担当社員を前年比5倍の30人に増強。ベンチャー企業も倍増となる12社が参加する。ベンチャー企業の先進的なサービスとNTT東が東日本に持つ営業網や通信インフラを掛け合わせることで、2023年度にも同プログラムで生み出した事業で売上高100億円を目指す。

 参加する12社は、完全キャッシュレスの冷蔵庫型無人コンビニエンスストアを手がける600(東京都渋谷区)、窓がないオフィスの部屋に設置したバーチャル窓などに高精細の風景を配信するランドスキップ(同港区)、画像・動画ファイル共有システム「ジョイン・ビュー」を開発したユニゾンシステムズ(福岡市中央区)など。テストマーケティングなどを行った後にNTT東との事業提携につなげる。

 NTT東は17年5月、社内の若手有志が中心となってアクセラレータープログラムを始めた。開発や営業、マーケティングなど各部署の社員が参加し、協業に向けた社内リソース(資産)を迅速に提供できる体制を構築。NTT東のサービスとベンチャー企業の先進サービスを連携したソリューションの開発、販売パートナーへの卸展開を行っている。

 初年度に採択した5社のうち、バカン(東京都千代田区)はNTT東の無線サービスを生かし、トイレの空席状況をスマートフォンへ一覧表示するサービスをオフィスビル「新橋M―スクエア・ブライト」(同港区)に納入した。ライフイズテック(同)はNTT東の協力でディズニーのキャラクターを使ったプログラミング教育ソフト「テクノロジア魔法学校」をビックカメラで販売している。

 NTT東は固定電話の契約数が減り続ける中、地域の企業や自治体が抱える課題をデジタル変革で解決する高付加価値サービスの強化を打ち出している。ベンチャー企業との協業も強化し、「電話や光回線の会社」という企業イメージからの脱却を図る。
日刊工業新聞2018年11月2日

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