NTT東日本が地方の電話局をAI・IoT検証拠点にする理由

2019年度をめどに「スマートイノベーションラボ」新設

 NTT東日本は2019年度をめどに、自社の電話局やデータセンターを活用した共同実証環境「スマートイノベーションラボ」を地方の中核都市に新設する。18年6月にNTT蔵前ビル(東京都台東区)で同ラボを始めたが、仙台市や札幌市など各県の中核拠点にある通信ビルにも設置し、人工知能(AI)・IoT(モノのインターネット)技術の検証に必要な通信環境を現地の企業や大学に提供する。

 スマートイノベーションラボは、NTT東が各地に保有する電話局やデータセンターで低遅延な通信が可能な検証環境を提供。閉域ネットワーク接続で米アマゾンウェブサービス(AWS)などのクラウドや学術情報ネットワーク(SINET)と安全に通信できるようにする。

 第1号拠点の蔵前ビルでは、AI学習に必要なデータの高速処理が可能な専用サーバーを設置した。ディープラーニング(深層学習)を従来に比べ最大5倍高速化できるNTTグループの技術を活用できるほか、パートナー企業や大学との共同作業室もある。すでに埼玉県の中小製造業などとAI導入による生産性向上の検証を行った。

 高齢化や人手不足対策といった社会課題の解決に向け、地方の中小企業にもAI・IoT技術の活用に向けた動きが広がっている。ただ、データ通信量の増加に対応するには、センサーやカメラなどの近くでデータ処理を行うエッジ拠点を設置して通信量を削減し、安全性を確保しなければならない。

 AI・IoTの有効性を検証できる環境を望む企業や大学も増えていることから、NTT東は各地に持つ電話局やデータセンターを活用した検証環境を地方にも設置する。

  

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