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デンソーが“ミドリムシ”と包括提携、何が起きる?

デンソーも微細藻類を研究
デンソーが“ミドリムシ”と包括提携、何が起きる?

デンソーHPより

 ユーグレナとデンソーは20日、微細藻類事業に関して包括的に提携すると発表した。ユーグレナが培養する藻「ユーグレナ」とデンソーが研究を進める藻「コッコミクサKJ」を共同で研究していく。双方の知見を持ち寄り、さまざまな事業の実用化を目指す。

 ユーグレナが培ってきた農学的な知見とデンソーの工学的な知見を併せ、バイオ燃料事業の開発や藻類の食品・化粧品への利用などを実施。微細藻類の培養技術の研究開発や微細藻類による新たな物質生産にも挑む。ユーグレナの出雲充社長は「バイオ燃料を安定供給するにはさらなる大量培養が必要。デンソーが得意とする環境の管理・改善ノウハウを活用させていただきたい」と話している。

 デンソーは08年から藻類の研究を開始し、「コッコミクサKJ」からオイルを抽出することに成功。ユーグレナの技術も取り入れ、事業の拡大を図る。

デンソーの伊藤正彦専務役員(右)とユーグレナの出雲社長
日刊工業新聞2019年2月21日掲載
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
デンソーは言わずと知れた、世界的な大手自動車部品メーカー。バイオ燃料の利用の面で、明らかにされているのは「社内運行バスに使用することも検討している」ということのみですが、実用化の後押しになることも期待されます。

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