トヨタ系二大サプライヤー、子会社戦略でそれぞれの決断

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コネクテッド関連をデンソーテンに集約(デンソーの有馬浩二社長)
 デンソーの有馬浩二社長は日刊工業新聞の取材に応じ、2017年11月に子会社化したデンソーテン(旧富士通テン、神戸市兵庫区)にグループのコネクテッド(つながる)関連サービスを集約する方針を明らかにした。デンソーテンはカーナビゲーションシステムやミリ波レーダーなどを生産・販売している。

 デンソーはカーナビ機能なども備えたコックピットシステム全体に力を入れている。有馬社長はカーナビ単体は「もうほとんど手がけていない」と述べ、関連する資産を含めてデンソーテンに「この1―2年でかなり集約していく」と語った。

 その上で「ナビ機能は必要だが、車載用の特殊なナビはお客さまが要求しなくなる」と説明。「ナビからコネクテッドに転換していくしかない」と、デンソーテンがコネクテッドサービスを担う必要性を強調した。

 カーナビ業界ではパイオニアやクラリオン、アルパインの業績悪化などで再編が相次ぐ。一方、コネクテッドではトヨタ自動車が18年からコネクテッドカーを本格展開するなど市場が動きだしている。

 一方、アイシン精機と同社子会社のアイシン・エィ・ダブリュ(AW)、アイシン・エーアイ(AI、愛知県西尾市)は、AWとAIが経営統合することで正式に合意した。2019年4月1日付でAWを存続会社、AIを消滅会社として吸収合併を行う。アイシン精機には経営統合で生じる権利や義務の一切を負うことに対する対価として、AWの普通株式が割り当てられる。その数は非公表。

 アイシンAWは自動変速機(AT)、アイシンAIは手動変速機(MT)を手がける。変速機事業の再編により、ATの旺盛な需要や電動車の普及といった市場変化に対応する。

 自動車産業にはいま、「CASE」(C=コネクテッド、A=自動運転、S=シェアリング、E=電動化)と呼ばれる四つ技術革新が同時に到来。これらの開発を支える人工知能(AI)の進化と相まって、クルマは「100年に一度の大変革期」を迎えている。完成車メーカーだけでその変革は乗り切れない。部品メーカーの役割はとても大きく、トヨタ自動車の系列サプライヤーでは再編が活溌化している。

 デンソー、アイシン精機、ジェイテクト、アドヴィックス(愛知県刈谷市)の4社は、自動運転向け統合制御ソフトウエアを開発する新会社を2019年4月に設立。さらにデンソーとアイシンは、電動車用駆動モジュールを開発販売する新会社もをつくる。それぞの領域で強みを結集し、競争力を高める狙いだ。

日刊工業新聞2018年12月27日

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