「日産・ルノー」問題、ガバナンス特別委の提言はどこまで効くか?

「親子上場」問題視、日産には期待感

 日産自動車が設置した外部有識者らをメンバーとする特別委員会が、ガバナンス(企業統治)改善に向けて日産・ルノーの資本関係のあり方を議論することが分かった。特に両社が実質的な「親子上場」の関係にあり、日産の意思決定に少数株主の意見が反映されず、ルノー支配が強い構造である点を問題視している。日産はルノー優位の資本関係を見直したい意向。特別委員会から現状を課題視する提言がなされれば日産には追い風になる。

 日産の「ガバナンス改善特別委員会」のある委員は、日産・ルノーの資本関係について「具体的にどういった資本構成が望ましいかまでは議論しないが、不正につながった可能性のある課題は指摘したい」と話した。

 ルノーは日産に43・4%出資するが、日産のルノーへの出資は15%にとどまり、議決権はない。またルノーは日産に取締役を複数派遣しており、カルロス・ゴーン被告は2005年から17年まで日産社長兼最高経営責任者(CEO)およびルノー社長兼CEOを兼務していた。両社は実質的な親子上場にある。

 ガバナンス委は、ゴーン被告への権力集中が同被告の不正を招いた要因の一つと判断。さらに支配株主であるルノー以外の一般株主の意見が反映されにくく、利益相反の懸念もある親子上場が、権力集中の温床になった可能性があるとみる。

 ガバナンス委は3月末までに提言をまとめる予定。日産はそれを踏まえ、ガバナンス改善策を練り上げる計画。提言に親子上場を課題視する内容が盛り込まれれば、日産がルノーに資本関係の見直しを持ちかける根拠になる。西川広人日産社長は「ルノーとの関係で、どういった形が(日産に)望ましいかも考えていただく」とガバナンス委に期待を示していた。

日刊工業新聞2019年2月19日

  

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