高級玉露の生産がハイテクに

福岡県が生産支援システム構築、センサーやクラウド活用でノウハウを指標化

 福岡県は高級玉露「八女伝統本玉露」の生産支援システムの構築に乗り出す。茶葉の栽培において一定期間光を遮る工程で必要なデータを測定し、生産者によって差が生じる品質の底上げにつなげる。経験や感覚に基づく従来の栽培ノウハウを引き継ぐ指標にも活用する。2020年度末までの実用化を目指す。

 システムは茶畑にセンサーを付け、温度、湿度、照度など茶葉の生育に必要なデータを収集する。カメラも設置して一定時間ごとに撮影し、新芽の生育状況を観測する。

 栽培には茶畑をワラなどで覆う時期や遮光率を変えるタイミングなどにより品質に変化が生じる。生産者は数値の変化や画像から得たデータを基に栽培での傾向をつかむ。

 測定で得たデータは通信回線を使って転送し、クラウド上で管理する。生産者はグラフにした情報やデータベースなどをスマートフォンやパソコンで確認する。生産者ごとのノウハウを客観的に判断できる指標を示すことで、八女茶の中でも栽培方法や基準が厳密な品種で生産の安定化を図る。システム構築では従来、福岡県農林業総合試験場八女分場(福岡県八女市)で検証していた。3月から6カ所の茶畑で実証を始め、センサーの稼働状況や画像の撮影方法の検証など実用化に向けた動きを進める

日刊工業新聞2019年2月15日

  

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