トヨタが電動車の販売目標を5年前倒しで達成できる根拠

背景に独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題

 トヨタ自動車が2030年に電動車の販売を550万台以上に伸ばす数値目標を前倒しで達成する見込みであることが分かった。ハイブリッド車(HV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の合計450万台の販売目標は5年程度、電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)の合計100万台の販売目標は3年程度の短縮をそれぞれ想定している模様。トヨタの足元の電動車販売は好調で、各国・地域の環境規制に合わせて対応を急ぐ。

 トヨタは18年に電動車で約166万台(前年比約25%増)を販売し、過去最高を更新した。内訳はHVが約161万台、PHVが約4万7000台、FCVが約2400台。

 17年末には電動車の販売を30年に550万台以上に増やす目標を発表したが、主要部品メーカーに参考値として21年に290万台強にする計画を通達するなど当初予定よりも販売ペースが早い。

 トヨタ幹部は「規制強化もあって(電動車の販売が)早まり、欧州などで販売比率が高まっている」と語る。独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題をきっかけに電動車へのシフトが鮮明な欧州市場で、トヨタは18年に販売台数に占めるHV比率が47・2%と高水準に達した。

 HVとPHVで450万台の達成を早める25年頃までに、トヨタはすべての車種に電動グレードを設定することも決めており、電動車の販売に追い風となる。EVは20年代前半に10車種以上を投入し、FCVは20年頃以降に年間3万台以上の販売目標を掲げる。20年末までにはパナソニックと車載用角形電池事業を統合する。

 トヨタは長期環境ビジョン「トヨタ環境チャレンジ2050」に盛り込んだ、HVの20年までの販売目標150万台も3年前倒しで17年に達成している。

日刊工業新聞2019年2月4日

  

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