私的整理の曙ブレーキ、トヨタへの増資要請せず

5月にも再生計画策定

 曙ブレーキ工業は、私的整理の一種である事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)による金融支援を受ける上での事業再生計画を5月にもまとめる。4月から始める新たな中期経営計画を5月の2019年3月期の本決算発表時に公表する予定。新中計に再生計画を盛り込み、再建に向けた事業体制を整える。

 同社首脳によると、現時点で筆頭株主のトヨタ自動車に増資の引き受けなどの支援要請はしていないという。事業再生ADRの利用を通じて、企業などのさまざまな支援を期待する。

 事業再生計画では、事業再生ADRの申請に至った主な要因にもなった不振の米国事業などを抜本的に見直す。40代以下など若手の登用も含めた新体制を検討する意向で、具体策を今後詰める。新たなディスクブレーキ「新構造ブレーキキャリパー」などの開発も進めており、ブレーキ商品を拡充した事業展開を強化する。

 曙ブレーキは1月29日に事業再生ADRを申請し、同日受理された。取引金融機関に対し借入金返済などの一時停止の通知書を送付した。2月12日に開催予定の第1回債権者会議で、取引金融機関に事業再生計画案の概要などを説明する予定。複数回の同会議を経て事業再生計画を策定する。

 事業再生ADRは裁判所が関与せず、第三者機関が債権者と企業との調整役になって経営再建を目指す手法。顧客や仕入れ先などに影響を及ぼさず、取引を継続しながら事業再生ができる。過去にはアイフルや田淵電機などが利用した。

日刊工業新聞2019年2月1日

  

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