「ゲノム編集」の研究、NGラインはどこ?

政府の専門調査会が倫理指針案をまとめた

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 政府の専門調査会は31日、ヒトの受精胚への遺伝子改変技術を使った研究について、倫理指針案を取りまとめた。ヒトの受精胚については、全遺伝情報(ゲノム)を書き換える技術「ゲノム編集」などを使った基礎研究を想定し、遺伝子改変した受精胚を体内に戻すといった臨床応用をしないことなどが盛り込まれた。

 本年度内に総合科学技術・イノベーション会議に報告し、4月1日より施行する見込み。

 実施できる研究は胚の発生や着床、受精胚の保存技術といった生殖補助医療技術を向上させるもので、研究に使われた胚は廃棄することが定められる。違反した場合は公表され、国からの研究費を獲得できなくなる。

 これまでも調査会の報告では、遺伝子改変が行われた受精胚を体内に戻す臨床研究は規制するべきだとされていたが、指針ができて基準が明確になることで、基礎研究の促進が期待される。

 ヒトの受精胚の取り扱いをめぐっては、2018年11月に中国の研究チームがゲノム編集によって遺伝子改変した子どもを誕生させるなど、臨床応用における倫理的な懸念が高まっていた。これに対して国内でも学会などが強い批判の姿勢を示すなど、研究の倫理指針策定が求められていた。

日刊工業新聞2019年2月1日

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