スマホ「4年縛り」改善は不発か、利用者の選択肢広がらない!?

KDDIとソフトバンクが販売手法を見直しも

 KDDIは4年間の分割払いを条件に端末料金を値引きする「4年縛り」という販売方法を16日から一部見直す。ユーザーを囲い込んで他社への乗り換えを制限するとして、総務省から強く指摘されたからだ。ソフトバンクも同様の販売手法を見直したが、こうした取り組みでユーザーの選択肢が広がるのかが注目される。

 “4年縛り”に当たると指摘されたのは、KDDIの「アップグレードプログラムEX」。スマートフォンを4年間の分割払いで購入し、2年後に新しいスマホへと機種変更すると残り2年分の支払いを免除するものだ。米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」など高価格なスマホを実質半額程度の支払いで使える点をアピールしてきた。 

 ただし支払い免除の条件にはプログラムへの再加入と端末の下取りが組み込まれている。このため利用者が別の携帯キャリアや仮想移動体通信事業者(MVNO)に変更しにくくなり選択肢を狭めるとして、問題視されてきた。

 これに対応するため、KDDIは支払い免除の条件となっていた「プログラムへの再加入」という項目を撤廃することを決めた。16日以前に契約したユーザーもさかのぼってこの条件が適応される。ソフトバンクも4年縛りとの指摘があったプログラムに関して再加入の条件を見直した。

 一方、どちらのプログラムも2年後の機種変更が義務づけられる。このため利用者はプログラムに加入した2年後、割引きなしで端末を購入するか再加入するか、再び選択を迫られる。結果として再加入を選択する利用者が多く出てくる可能性があるというわけだ。

 MM総研(東京都港区)の横田英明常務は「ユーザーの選択肢が広がらないのなら政府の要請に応えたことにはならないのではないか」と厳しく指摘する。

 今後各社は、利用者がフェアに選択できるような分かりやすいプランとは何なのか、あらためて向き合うことが求められそうだ。
(文=大城蕗子)

日刊工業新聞2019年1月16日

  

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