スープラが17年ぶり復活、トヨタ社長「まさに最高なクルマ」

「走る楽しさ以上の経験を提供できる」

 トヨタ自動車は米デトロイト市で開幕した北米国際自動車ショーで、スポーツ車「スープラ=写真」の市販モデルを世界初公開した。スープラの市販は17年ぶりで、日本では2019年春ごろに発売する。独BMWと共同開発し、トヨタは市販車のスポーツカーシリーズ「GR」で初のグローバルモデルとして展開する。

 新型スープラは5代目となり、後輪駆動(FR)で日本仕様では排気量3000ccの直列6気筒ガソリンエンジンと、同2000ccの直列4気筒ガソリンエンジンを搭載したモデルをそろえる。ツインスクロールターボチャージャー(過給器)や、8速スポーツ自動変速機(AT)も採用している。

 発表会に登壇した豊田章男社長は、レースでの知見やドイツのニュルブルクリンクでのテスト走行などを踏まえ「走る楽しさ以上の経験を提供できる、まさに最高なクルマになった」と語った。トヨタは新型スープラで日米の自動車レースへの参戦も予定する。

日刊工業新聞2019年1月16日



生産はマグナに全量委託


 トヨタ自動車が2019年前半に発売するスポーツ車「スープラ」の生産全量を、オーストリアのマグナ・シュタイヤーに委託する方針であることが分かった。生産台数は年数千台程度とみられる。マグナにとって日系メーカーの車両生産は初めて。自動運転や電気自動車(EV)といった次世代車の開発競争が激化しており、トヨタは経営効率の向上をテーマに掲げる。外部生産委託の拡大もその一環となる。

 新型スープラは14日(日本時間15日)から始まる「北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)」で市販モデルが公開される。

 17年ぶりに市販される新型スープラは、独BMWとの共同開発。BMWのスポーツ車「Z4」と車台を共用するほか、パワートレーンなどでBMW製の部品を採用する。マグナはグラーツ工場(グラーツ)で18年からZ4の生産を手がけており、生産効率の面からも同拠点への生産委託を決めたとみられる。19年前半にも生産を始める。

 EVや自動運転車など次世代自動車の技術競争が激化する中、自動車メーカーの開発投資はかさむ傾向にある。トヨタも「ホーム&アウェー」のかけ声でグループを含めた事業再編を進めており、18年にはバン事業をトヨタ車体に移管した。「大量生産は自社でやるが、少量生産は“ホーム&アウェー”の観点でみる」(幹部)との考えで、生産の最適化を推進する。

 これまでもダイハツ工業やSUBARU(スバル)など資本提携先での生産委託はあったが、提携関係のない車両メーカーが請け負う事例は少ない。トヨタの決断は経営効率を追う車両メーカーの今後の戦略を象徴する。
(文=政年佐貴恵)

日刊工業新聞2019年1月11日

  

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