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全自動歯ブラシが“歯磨き革命”を起こす

早稲田大とGenicsなどが開発
全自動歯ブラシが“歯磨き革命”を起こす

全自動歯磨き機

 早稲田大学の石井裕之准教授とGenics(ジェニックス、東京都新宿区、栄田源社長)などは、全自動歯ブラシを開発した。口にくわえるだけで、30秒程度で手磨きと同等の歯磨き効果が得られる。歯を磨きながら服を着替えることも可能。筋力の衰えた要介護者に加え、忙しい健常者にも提供する。ジェニックスが19年度中に試験販売を始める。

 上下の歯の裏表にブラシが当たるマウスピース型のブラシホルダーを開発した。本体にモーターを二つ組み込んでおり、ブラシが上下方向と歯の並び方向にそれぞれ動く。ブラシホルダーが歯の並びにそって柔軟に動くため、磨く場所を少しずつずらして磨き残しを防げる。

 マウスピースは交換式。歯垢(しこう)除去率は手磨きと同等だった。歯磨きは健康リスクを抑える重要な役割があるが介護の負担になっていた。11日(現地時間)まで米ラスベガスで開かれる家電・IT見本市「CES」で発表する。成人向けに設計したが、子どもや中高生の口に合うブラシも開発していく。栄田社長は「これはもう歯磨き革命です」としている。
日刊工業新聞2019年1月9日

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