若手研究者の支援拡充へ!京大の「本庶佑有志基金」が順調なすべり出し

支援は「数千万円を大勢に分配できるのがベスト」

 2018年のノーベル生理学医学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授(写真)は26日、京都市内で会見し、若手研究者支援のために京大が今月設立した「本庶佑有志基金」が順調なスタートを切ったと明らかにした。すでに知人から1億円の寄付があったとし、自身もノーベル賞の賞金5000万円を充てた。

 同基金には本庶氏の研究成果をもとにがん免疫治療薬「オプジーボ」を開発した小野薬品工業からのロイヤルティー収入も組み入れる方針だ。本庶氏は「いくらか、いつになるかは問題だが(小野薬からの)支払いは心配していない」とした。

 基金による支援開始時期は明確に設定しておらず「分配できる状況になれば」とした。支援のあり方は「科研費などでも生命科学分野は100万円では何もできない。億単位の一点豪華主義も、どこで大発見があるかわからないので向かない。数千万円を大勢に分配できるのがベスト」との見解を示した。

 本庶氏は若手研究者に対し「違う文化にふれることは非常に重要」と国際化を呼びかけた。一方で若手研究者への評価が十分でない状況を懸念する。「(引用頻度を示す)インパクトファクターは雑誌の評判が左右する。論文自体の中身を理解して価値を判断するべきだ」と力説した。

日刊工業新聞2018年12月27日

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。