人工知能でラーメンをより美しく

連載・発掘!イグ・ノーベル賞より

 料理人にとって1枚の皿は1枚のキャンバスである。彩りで食材のバランス、高低差でボリュームを表現するなど高いアート性が求められる。インターネット交流サイト(SNS)に投稿された写真は飲食店の売り上げを左右するため、一皿のアート性は崩さないでほしいところだ。

 これは高級料理に限った話ではない。日本の国民食ラーメンも同様だ。そこで写真からレンゲを取り除く人工知能(AI)技術が開発された。

 電気通信大学3年生の堀田大地さんは「レンゲを消すAIと加工画像であるか見破る鑑定AIを対立させ、鑑定AIが見破れなくなるまで学習させた」と説明する。

 1万2000枚のデータを学習させ、一目ではレンゲが消えていると気が付かないラーメン画像を生成できた。データ加工や学習に2日、論文執筆に1日かけて国際学会に採択された。電通大の柳井啓司教授は「アイデア次第で国際学会に認められる時代になった」と振り返る。

 AIはフェイク画像として社会問題の要因にもなるが、1杯のラーメンの美しさを際立たせることもできる。

日刊工業新聞2018年12月26日

  

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