AIなど専門人材、「必要ならM&Aで獲得」(富士通社長)

人材配置の最適化や専門人材の強化を急ぐ

 富士通は2022年までの中期経営方針の達成に向けて、人材配置の最適化や専門人材の強化を急ぐ。田中達也社長が18日、都内で会見し、人工知能(AI)人材を20年までに現行比1・6倍の2500人に増強する計画を明らかにした。また、経営課題とする海外事業もてこ入れする。全組織にまたがる「グローバル・マトリクス5・0」体制に沿って、各地域のサービス部隊と本体の事業・研究開発部門がビジネスの最前線で連携する新たな布陣を築く方針だ。

 田中社長は「当社のDNAは、信頼・創造と、システムの構築から運用まで実行できる総合力にあり、これをコアにもう一度ビジネス体制を再構築する」と、専門人材強化への意欲を示した。具体的にはAI分野に加え、サイバーセキュリティーや独SAP関連などを例に挙げ「必要ならばM&A(合併・買収)で人材を獲得する」とした。

 間接部門を中心とする国内5000人の配置転換に関しては詳細について明言しなかったが、専門知識を生かして業務改革などの専門要員としての転身などを奨励するとの考えを示した。

 第5世代通信(5G)の基地局を中心とするスウェーデンのエリクソンとの提携は「エリクソンは無線、当社は伝送技術や情報活用などに強みがある」と指摘。技術開発やビジネスの両面でグローバルで役割分担し「競合に対して差別化したい」と述べた。

 19年の景況感について「国内市場は晴れ間が続くが、海外は米中(貿易摩擦)の影響で一時的にメガトン級の雲が出てくるかもしない」と警鐘を鳴らした。米中貿易摩擦により、世界的に人材の移動や交流が停滞することへの懸念も示した。

 

日刊工業新聞2018年12月19日掲載

梶原 洵子

梶原 洵子
12月24日
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富士通は10月に5000人の人員配置の転換を発表しました。企業の基盤となる人材の変化を促しています。

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