2輪車市場の追い風となるか、安全運転大会が復活

安全を守りながら2輪車の魅力を発信、2019年夏に全国大会開催

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今年5月に開いた東京都二輪車安全運転大会
 2輪車の安全運転技術を競う全国大会が2年ぶりに復活する。日本二輪車普及安全協会(二普協)は「二輪車安全運転全国大会2019」を鈴鹿サーキット交通教育センター(三重県鈴鹿市)で2019年8月3、4日に開く。国内の2輪車市場は減少傾向だが、同大会を2輪運転者の安全運転技能と交通マナーの向上を図り、日本の2輪車文化を支える重要なイベントと位置付ける。

 「(2輪車文化という)この火を消したくない」。二普協の藤井龍光理事・安全本部長はこう意気込む。これまで全国大会は全日本交通安全協会の主催だったが、資金面などの問題もあり、18年の開催から中止となった。

 一方、各都道府県の大会は各地域の交通安全協会などの判断で継続した。ただ「モチベーションなどの低下になりかねない」(藤井理事)と全国大会の意義も訴え、二普協が主催となる形で19年の全国大会開催を決めた。

 復活した大会は過去の全国大会の競技を基本的に受け継ぐ。競技クラスは「高校生等クラス」「女性クラス」「普通二輪クラス」「大型二輪クラス」の四つ。種目は法規履行走行と、極小バランスなど技能走行で構成する。各都道府県の交安協などが主催する大会の成績優秀者で、大会会長の推薦を受けたライダーが出場する。

 藤井理事は「昨年の東京の大会は100人ほどが集まった」とし、全国大会も多数集まることを期待する。近年の全国大会は1500人前後が集まるイベントだったという。

 国内の2輪車市場は縮小傾向が続く。日本自動車工業会(自工会)の統計によると、17年の2輪車の国内販売台数は35万7264台。最盛期に比べると10分の1程度に落ち込んでいる。だが、明るい兆しもある。排気量126ccから同250ccまでの軽2輪車の販売台数は前年比42・3%増の5万7451台を記録した。同251cc以上の小型2輪車も前年比で増加した。

 こうした一部の増加と大会を通じ、市場規模の縮小に歯止めをかけたい考えだ。「中型は若者らに売れている。バイクにもさまざまな楽しさがあると同年代の方々に向けた発信源になってくれれば」(依田英二朗総務課長)と期待する。

 大会はレースとは違い、安全を守りながら2輪車の魅力を感じることができる。本格的な出場者の募集などはこれからだが、二普協は、日本で長年続く2輪車文化を支えるイベントとして改めて開催を継続していく考えだ。
(文=山岸渉)

日刊工業新聞2018年12月11日

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