千葉から世界へ!中小企業の連携で革新的な医療機器の創出目指す

東葛医療ものづくり会の活動が本格化、まずは動物用の手術器具

 千葉県北西部の東葛地域のモノづくり中小企業が連携し、医療機器の共同開発を目的としたグループを結成、活動を本格化させている。設計や精密金属加工、樹脂成形など複数の企業の強みの技術を組み合わせて製品を開発する。同時に受注・販売面でも連携する。1社単独では困難な医療機器分野の製品開発で協力することで競争力を高め、取引の拡大を狙う。千葉から世界に向けて革新的な製品の創出を目指している。

 グループ名は「東葛医療ものづくり会」。精密切削・研磨加工を得意とする岩井製作所(鎌ケ谷市)の岩井武己社長の呼びかけで2月に結成。その後、定期的に会合を開いて実行体制などを議論してきた。今秋までに医療関係者などから依頼を受け、動物用の手術器具など実際の製品開発に着手している。

 現在の主要メンバーは岩井製作所のほか、バネ製造の中央ばね工業(柏市)、樹脂成形の長浦製作所(流山市)、金属切削加工の杉原製作所(鎌ケ谷市)、産業装置部品などの設計・製造を手がける藤井製作所(柏市)、カテーテルなど製造販売の日本クレセント(同)、医療機器輸入販売のシンメディコ(松戸市)で構成。会員企業は必要に応じて今後の拡大も検討する。

 具体的な受注があれば案件ごとに窓口となる企業を会議で決め、窓口企業が仕切り役となって各社に仕事を発注する方針だ。各企業が得意とする要素技術を組み合わせることで、最終製品の製造まで手がけることが可能になる。医療機器関連の展示会への共同出展や勉強会開催などを通じ、技術のアピールやニーズ調査で連携できるメリットもある。

 会長を務める岩井氏は「医療機器分野の製品開発では、取引する企業同士で細かい精度の話し合いが必要なケースがある。同じ地域内で、相手の技術や担当者の人柄もよく知る企業同士が集まることで、迅速な製品開発が可能になるのではないか」とグループ結成の狙いを話している。
(文=千葉・陶山陽久)

日刊工業新聞2018年12月5日

  

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