大阪府が力を入れる中小企業の“健康経営”支援

情報発信や専門家派遣を強化、優良企業の表彰も

健康経営ナビゲーターとして中小企業診断士や保健師ら専門家を派遣する
 大阪府は従業員の健康寿命の延伸に取り組む中小企業を支援する。従業員の健康増進が業績向上に結びつくように、専門家を派遣して組織づくりや計画策定を助けるなど、一連の施策を整えた。企業支援を通じて府民の健康寿命引き上げや医療費抑制につなげる。中小は人材定着や採用強化も期待できる。従業員の健康づくりに積極的に関与する府内事業所数は2018年10月時点で351カ所あり、23年度中に2000カ所まで引き上げる。

企業価値高め人材確保


 府はまず、セミナーで従業員の健康づくりに取り組む企業の事例を紹介し、広く関心を集める。興味を持った企業には「健康経営ナビゲーター」として中小企業診断士などの専門家を1社に5回程度派遣する。専門家は健康増進のための組織や計画づくりを、経営課題の解決策と結びつけながら助言する。

 従業員の健康づくりを実践する企業は「大阪府健康づくりアワード」で優良企業として表彰する。一連の施策を循環させて中小経営者の意識を高め、従業員の健康づくりに取り組む企業を増やす。

 専門家派遣は6月に始め、既に12社を支援した。中小企業診断士や保健師などが複数回企業を訪問し、経営課題の分析から課題解決の具体策設定まで支援する取り組みは珍しい。21年までに50社を支援する。

 従業員の健康増進に取り組む企業は、社員を大切にする企業として価値が高まり、人材定着や採用に有利とされる。製造業では従業員の休職による工場の生産性低下や労災の発生の抑制、経営改善や組織の活性化といった効果も期待できる。
(文=大阪・大川藍)
          

日刊工業新聞2018年11月27日

関連する記事はこちら

特集