高級ブランド米が続々登場、消費者の“コメ離れ”を食い止められるか

ブランド化で生き残り図る

  • 0
  • 0
店頭に並ぶ各県の新ブランド米(1日=東京都中央区)
 国のコメの生産調整(減反)廃止により、2018年産米から農家が自由に作付けできるようになったことを受け、高級路線を狙った新ブランド米が続々と登場している。消費者のコメ離れが進む中、産地の自治体はブランド化で生き残りを模索。首都圏で販売イベントを開くなど知名度向上に知恵を絞っている。

 全国で稲の刈り取りが一段落した11月1日、東京・銀座の老舗デパート、松屋銀座のコメ売り場「米処結米屋」には、新潟県産の「新之助」や福井県産の「いちほまれ」など5銘柄の新ブランド米が並んだ。価格はいずれも1キロ1000円前後で、高級品として知られる新潟県魚沼地区のコシヒカリとほぼ同水準。それでも「贈答用に買われる」(担当者)など売れ行きは上々という。

 13年に18年産米以降の減反廃止が決まった前後から、こうした新ブランド米の開発が加速。福井県が「コシヒカリを超える品種」(福井米戦略課)を目指した「いちほまれ」が代表格だ。名称の公募には1カ月余りで10万以上の案が寄せられるなど高い注目を集めた。このほか「新之助」や「だて正夢」(宮城県)などの新顔が、ここ1、2年でコメどころから相次ぎ発売されている。

 ただ、高価格ゆえに市場は限られており、定着には「リピーターの獲得がカギ」(米処結米屋)となる。新潟県は伊勢丹新宿店(東京)で新之助を使った料理のメニューを提供。福井県は同県出身の歌手、五木ひろしさんを起用してCMを作成した。秋の深まりに伴い、各自治体による新ブランドのPR合戦はますます熱を帯びそうだ。

日刊工業新聞2018年11月27日

関連する記事はこちら

特集