体操競技の未来を担う富士通の技術とは?

採点支援システムの実用化へ、競技者支援やファン拡大にも役立てる

 国際体操連盟(FIG、スイス)と富士通は20日、体操競技の採点支援システムの実用化で新たにパートナー契約を結んだと発表した。富士通と富士通研究所が開発した3次元(3D)レーザーセンサーや骨格認識技術と、FIGが持つ技の認識ノウハウを融合した。両者は2017年から連携し、国際大会などで実証実験を重ねてきた。今後は20年東京五輪・パラリンピックを含め、同システムを各国で展開する。

 体操競技の判定で3Dレーザーセンサーを活用して競技者の動作をセンシングし、目視やカメラ映像だけでは分かりにくい体の重心の位置や角度を分析することで、正確な判定を支援する。FIGは19年から主催大会で正式採用し、24年までに体操競技人口の多い加盟国に展開、28年に向けて全加盟146カ国への拡大を目指す。

 採点支援にとどまらず、選手育成やエンターテインメント性の追求などでも両者は連携する。採点支援システムで培ったノウハウを生かした技のデータベースや、選手の演技データを活用したトレーニングソリューションを提供する。エンターテインメント性の向上とファン拡大に向けては、放映コンテンツや、試合会場での表示板、来場者のスマートフォン向けシステムの提供を計画する。

 国際体操連盟の渡辺守成会長は同日都内で会見し、「審判の公正性を飛躍的に高めてくれると期待している」と情報通信技術(ICT)活用の効果を強調。富士通の田中達也社長は「スポーツ業界にとってICTが成長のドライバーになる。標準化されたソリューションをグローバルに展開したい」と抱負を語った。

日刊工業新聞2018年11月21日

  

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