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上期は“想定内”のゼネコン各社、懸念材料は資材費・労務費の高止まり

ゼネコン準大手・中堅11社
 ゼネコン準大手・中堅11社の2019年3月期連結業績予想は、10社が増収も6社が営業減益を見込む。堅調な建設市場で懸念材料は資材費と労務費。4―9月期は想定内に収まったが、「総じて高止まり傾向」(今中裕平長谷工コーポレーション取締役)にある。「下期に鉄関連の上昇を織り込んでいる」(宮森伸也安藤ハザマ取締役)など引き続き各社は行方を注視する。

 フジタは4―9月期に国内建築で100億円超の大型工事が前年同期の2件から5件に増え、売上高、繰越高が過去最高。通期は工事が増えたことで「工程や人の確保への影響が懸念される」(宮本具幸経理部長)とみる。

 東急建設は4―9月期に東京・渋谷周辺の再開発工事が寄与し、売上高と各利益が過去最高。通期業績予想も上方修正したが、労務費は「徐々に人手不足が出る。技能職は逼迫(ひっぱく)している」(福本定男常務執行役員)と気を引き締める。

 戸田建設は4―9月期に単体建設受注高が約700億円増え、通期予想も240億円増の4940億円に上方修正。「繁忙な中、施工管理者、現場監督が逼迫」(鞠谷祐士専務執行役員)している。

 熊谷組は4―9月期にリニア工事やマンションの大型案件があり、単体受注高が18年ぶりに2000億円を突破。通期の営業・経常利益を上方修正。「案件は多い。工期、着工時期をみて採算性が良いものを受注する」(日高功二常務)考え。
          


日刊工業新聞2018年11月15日

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