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米ぬか成分にはシミ予防の効果があった

富士フイルムが発見、化粧品に配合へ
米ぬか成分にはシミ予防の効果があった

富士フイルムの直営店(東京・六本木)

 富士フイルムは、米ぬか脂質に含まれる成分「オリザノール」に、シミの原因物質メラニンを蓄積するメラノソームの形成を阻害する働きがあることを発見した。従来できてしまったメラノソームを分解する成分として認識されていたが、新たな機能を確認した。また「ナノオリザノール乳化物」を開発し、肌への浸透性を高めた。シミを予防、分解する成分として、19年春に発売する化粧品に配合する予定だ。

 シミはメラニンを蓄積したメラノソームが、正常な細胞に移動することで生成される。同社はオリザノールに、メラノソームを形成するたんぱく質切断酵素「BACE2」の作用を阻害する働きがあることを発見した。

 メラソノームは小胞膜から切り出された「gp100」という物質の内部が線維化した物質。線維部分にはメラニンが蓄積する。線維化を阻害できれば、蓄積を予防できる。

 オリザノールと最適なオイルを一緒にナノ(ナノは10億分の1)化し、ナノオリザノール乳化物も開発した。従来技術でナノ化したものよりも、浸透性が2・6倍向上するという。

 
日刊工業新聞2018年11月15日

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