商業印刷を盛り上げたい!市場拡大に挑む“香りの印刷”

オリジナルの香料も使用可能、印刷物の付加価値向上へ

香料インキで印刷した名刺。香りは数年間続く
 久保井インキ(大阪市東成区、久保井伸輔社長、06・6973・6211)は、香りを放つ独自の印刷用インキを用いた印刷物の販売を本格化する。名刺やショップカード、年賀・暑中見舞いはがきなどに植物やフルーツなど好みの香りを付与したインキで印刷する。付加価値を付けた印刷物として新たな事業に育て、2025年度までに年間20億円の売り上げを目指す。

 香りを放つ香料インキは、久保井インキの樹脂製マイクロカプセル技術を活用。大きさが1マイクロ―25マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の微細なカプセルに、香りのオイルを充填しインキに配合する。印刷後にインキ部分をこするとカプセルが破れ、内包されていた香りが放たれる仕組み。香りは数年間続く。

 ラベンダーやローズ、ストロベリーなど既存の香りの他、顧客が提供するオリジナル香料も使える。価格は名刺なら100枚で4082円(消費税込み)から。受注から10日程度で納品可能。

 自社インターネットサイト「香り印刷ドットコム」(企業向け)、「香りの印刷所プルースト」(一般向け)を通じて販売する。久保井社長は「商業印刷は縮小傾向にある。インキの開発・供給だけでなく、世の中にないマーケットを開拓したい」としている。

 同社は印刷用インキメーカー。住民票や印鑑証明書などを印刷する偽造防止インキで国内トップを誇る。

日刊工業新聞2018年11月1日

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