村田製作所がIoT向け無線タグを開発、ターゲットは訪日外国人

19年春に量産、災害情報の発信以外の使い道も

 村田製作所はIoT(モノのインターネット)向け無線通信技術「LPWA」の通信規格「NB―IoT」を使った無線タグの試作機を開発した。訪日外国人(インバウンド)旅行者らが無線タグを携帯すれば、地震や津波など災害が起きた場合にインターネット接続ができない環境でも、スマートフォンやタブレット端末に各種情報を通知できる。2019年1月から3月にかけて実証実験を行い、19年春にも国内工場で量産する。

 「NB―IoT」を使ってインバウンド向けに情報提供するのは初めてという。無線タグを国内外の旅行代理店や損害保険会社などに販売し、各社がレンタルサービスで提供する。空港カウンターなどで渡すことを想定している。

 言語は当初、英語、中国語、韓国語に対応し、ニーズに応じて他の言語にも順次対応する。利用者は無線タグを携帯することで近距離無線通信規格「ブルートゥース」を介してスマホやタブレット端末などへのプッシュ通知で情報が得られる。20年度に年間50万人の利用を見込む。

 災害情報は地震、津波、大雨、噴火、熱中症に対応。さらに19年夏をめどに観光、ショッピング、手荷物配送情報もプッシュ通知する計画で、ネット接続の有無にかかわらず情報を提供する。現在、サービス提供会社と協業に向けて協議を進めている。

 また、無線タグで出身国、年齢層、性別などに関する個人属性や移動経路の位置情報を蓄積できることから、企業向けデータ販売を19年末の開始を視野に検討していく。

日刊工業新聞2018年10月31日

  

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