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神奈川工大とマツダが包括協定、車両の理想挙動を追求

 神奈川工科大学(KAIT)とマツダは、「次世代人馬一体感の創出に向けた車両ダイナミクス領域における共創活動」について包括協定を締結した(写真)。KAITと自動車メーカーとの協定は初めて。両者は連携し車両と運転者支援技術の開発を加速する。

 協定の内容は(1)車両ダイナミクス領域における理想挙動の追求・解明(2)構築した理論を実現するための技術検討・実証実験(3)ドライビングシミュレーターの共同開発、その研究活用(4)KAITとマツダの研究員による定期的な研究会の開催―の4項目。

 締結式でKAITの小宮一三学長は「人馬一体感を理想とするマツダの車づくりに感銘を受けた。ポリシーを共有しながら、人と車の信頼関係を技術力で補完したい」と意気込みを語った。マツダの吉岡透統合制御システム開発本部副本部長は「共同開発で商品化できた実績もある。協定の締結で何でも相談できる環境が整った。ビークルダイナミクスの領域で社会に貢献する技術開発を目指したい」と期待を込めた。

 両者は2014年以降、車の走行性安定のための共同研究を行っている。16年にはステアリング(操舵装置)とエンジンを電気的に連動し、ハンドルの回転角度に合わせトルク制御する「G―ベクタリング・コントロール」を共同開発。マツダ車に採用された。
日刊工業新聞2018年9月26日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
KAITのキャンパスにはマツダの最新の代表車が並んでいます。車をよく見ると各所にセンサなどが付いています。提携で車が進化していくと良いです。

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