コマツが研究開発の転換点「外部の有望な技術を探している」

専務執行役員CTO岩本祐一氏インタビュー

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専務執行役員CTO岩本祐一氏
 ―情報通信技術(ICT)を駆使した建設機械への需要が高まっています。

 「顧客の困りごとや問題を解決する開発が求められ、もともとは頑丈で大きな力を出せる建機を商用化し、安全性と作業効率を高めてきた。(ICTを建設現場に導入する)国土交通省の方針に伴い、ICTによる作業者の技量支援の要望も増えている」

 ―自前主義に基づく研究開発の方針を変えつつあります。

 「センサーや画像処理、通信分野の企業と連携し、顧客が求める技術をできるだけ早く提供する。社内の技術だけで対応するのは難しいためだ。外部の有望な技術を探しに行っており、ベンチャーキャピタルなどとの付き合いから(技術に関連する)情報も得ている」

 ―先端技術を生かした開発にはコストも伴います。

 「建機や鉱山機械は売り上げの変動が大きいが、全体の費用の中で研究開発分を確保し、新分野の開拓などにつなげる必要がある。長期的にとらえれば、開発費は増えていくだろう」

 ―断然トップのモノづくりを支えています。

 「ダントツはプレッシャーであり、励みでもある。現状の技術をよりよくするのは大事だが、次のダントツを狙うなら顧客が驚くような特徴が必要だ」

 ―子会社化した鉱山機械会社の米コマツマイニングとの開発面での相乗効果は。

 「まずお互いの技術や困りごとを相談している。小さいながらも成果が出てきており、シナジーを生み出せる」

 ―大学との連携は。

 「建機部品などの要素技術を大学と相談しながら研究してきた。期間や成果をある程度決めて、緊張感を持つようにしている。科学的に解明されていないような難しいテーマに取り組むので、うまくいかないこともある」

日刊工業新聞2018年8月15日

COMMENT

ICTの活用で先行してきたコマツの研究開発も転換点を迎えており、ベンチャー企業などとの連携を通じて建機市場でのオープンイノベーションに結び付けようとしている。建機の性能に加えて、ICTが各社との競争軸で、コマツには先端技術の目利きが欠かせない。外部の技術力もコマツのダントツ戦略を支える。(孝志勇輔)

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