全ての部署に外国人を配置した自動車部品メーカーが得た効果

ヨロズ、社内の国際化を推進

 ヨロズが、外国人人材の活用に積極的だ。顧客企業が海外での生産を増やすようになったのに合わせ、2010年から生産拠点の海外展開を加速した。15年までに中国やタイ、メキシコ、米国など7拠点を相次いで立ち上げた。これに伴い、国内における国際化にも着手し、10年から外国人を積極的に採用している。

 社員は現在、海外拠点も含め約7500人で、うち約8割の6000人程度が日本以外の国の出身者だ。本社勤務の外国人は基本的に、日本への留学生を新卒で採用している。現在、本社には中国、タイ、米国など約30人の外国出身者が勤務しており、生産技術や品質保証、経理、人事、営業など幅広い分野で働く。春田力常務執行役員は「全ての部署に外国人を1人以上配置するルールにし、社内全体の国際化につなげている」と話す。

 社内の国際化を進める上で欠かせないのは、異文化への理解だ。本社にいるマレーシアやタイ出身者のうち3人はイスラム教徒。ラマダン(イスラム教の断食月)は義務であり、日々の祈りもある。こうした社員に配慮して、社内には礼拝室を設けている。

 外国人社員が増えたことは、業務にも良い影響をもたらしている。外国人は日本人よりも意見をしっかり主張する傾向が強いため、他者の意見に丁寧に耳を傾ける意識が社内全体で高まってきた。実際、社員が出した意見がきっかけで、社内の教育の仕組みを見直したといった事例もある。春田常務執行役員は「ボトムアップで意見が出てくることで、アイデアの幅も広がっている」と手応えを語る。

 同社は外国人や女性、障がい者などを「ダイバーシティ人材」と位置づけ、この管理職比率を今の10%から30年に30%へ引き上げる目標を掲げている。

日刊工業新聞2018年8月7日

日刊工業新聞 記者

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08月12日
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多様な人材が活躍できる環境づくりを進め、会社の成長の推進力としていく。
(日刊工業新聞社横浜総局・大原翔)

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