電動歯ブラシのデータを市民の健康に生かせ!

フィリップス・ジャパンが札幌市の再開発地区で実証へ

 フィリップス・ジャパン(東京都港区、堤浩幸社長、03・3740・5896)は、2022年にも札幌市で口腔(くう)ケアと睡眠領域でサービスの実証実験を始める。市が再開発を進める「新さっぽろ駅」周辺で地元の大学や医療機関と組み、電動歯ブラシや治療機器などで集めたデータをAI(人工知能)で分析。これを基に地域住民一人ひとりに適したサービスを提供し、虫歯や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の予防に役立てる。産学連携により市が目指す健康を軸にした街づくりを後押しする。
 
 フィリップス・ジャパンは新さっぽろの再開発にヘルスケア分野で参画を表明し、具体的なサービスを検討してきた。市は駅周辺に地元の病院を中心に複数の医療施設や大学などを誘致し、健康に着目した街づくりを推進、22年の完成を予定している。

 同社はまず口腔ケアと睡眠領域で実証に着手する。電動歯ブラシから無線で収集したデータを医療機関などとクラウドで共有。歯周病などの予防だけでなく、誤嚥(ごえん)性肺炎の予防といった高齢者の身体機能の回復につなげる考えだ。さらにSASの患者向け治療機器で集めたデータから睡眠状態を把握し、診療や指導に反映させていく。

 併せてAIを活用したサービスの開発を加速し、実証を通じたAI予測モデルを構築する。健康・予防に向けた地域住民の行動変容に結び付けたり、一人ひとりに合った医療介入を支援できたりするようにする。

 こうしたヘルスケア分野での協業はこれまで札幌市のほか、国立循環器病研究センターや東北大学、名古屋大学、ソフトバンク、NTTコミュニケーションズなど13の企業や大学などとパートナーシップを結んでいる。

日刊工業新聞2018年8月9日

葭本 隆太

葭本 隆太
08月09日
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電動歯ブラシので得るデータで歯周病だけでなく、肺炎の予防にもつなげられるということに驚きました。どう分析するのでしょう。

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