コニカミノルタ、「女性の健康」見守る市場を選任組織で

乳がん早期発見などに貢献、医師と向き合う

  • 1
  • 0
女性を中心に構成した専任組織
 コニカミノルタが、乳がんなどの「ウーマンズヘルス(女性の健康)」に焦点を当てた営業展開を強化している。女性を中心に構成した専任組織をグループ内に設け、活動を本格化した。女性の健康は社会的な課題であり、病気の診断から治療まで一貫した製品・サービスを提案することで、病気の早期発見、早期治療に貢献する。

一連の品ぞろえ


 国内販売子会社コニカミノルタジャパン(東京都港区)のヘルスケアカンパニー内にあるブレストヘルス営業部で、ウーマンズヘルスに取り組んでいる。臨床検査技師や診療放射線技師といった国家資格取得者や画像解析技術に精通する女性の人材などで構成する。

 コニカミノルタが手がける超音波診断装置「ソニマージュHS1」や乳房小線源治療用医療機器「SAVI(サヴィ)」、カセッテ型デジタルX線撮影装置、乳房用X線診断装置(マンモグラフィー)などを組み合わせて医療機関に提案。「製品やサービス、診断から治療まで、一貫した品ぞろえにしたい」(松本健一部長)とし、日本に参入する海外企業などと協業して商材を増やす方針だ。

女性の担当者


 ウーマンズヘルスの取り組みでは、女性の担当者という“利点”もある。例えば、超音波診断装置による乳腺検査の立ち会いの際に、女性の患者への配慮から男性の担当者を避ける傾向がある。「女性でないと受け入れられない。医療機関の受け止めも良い」(加野亜紀子部長代理)。

 コニカミノルタは従来、X線フィルムをはじめとする画像診断装置が主力で、医療機関でも放射線科の医療関係者と接点があった。新規事業の一つとして2013年に「SAVI」を発売し、普及・啓発を進める中で、「乳腺外科医や関連学会をけん引する医師らとも接点ができた」(松本部長)。

 超音波診断装置も、整形外科向けは国内シェア首位という強みがある一方で、乳腺外科向けはこれからだ。ただ、取り組みが奏功し、製品・サービスへの認知度向上や拡販にも結びついている。松本部長も「乳腺外科向けはこれから育てていく市場。取り組みを通じ、当社への“指名買い”も期待できる」という。

 女性の代表的な病気である乳がんは罹患(りかん)率、死亡率ともに高く、特に日本人女性の乳房は病変が分かりにくい高濃度乳腺のため、診断精度を向上する製品・サービスへの要望は強い。

 専任組織の人員は、コニカミノルタの開発担当も兼ねており、将来の商品開発にも生かす方針だ。松本部長は「売れると思って開発しても売れないものもある。医師と向き合い、宿題をもらって、克服することで気に入ってもらえる」と指摘する。
乳房小線源治療用医療機器「SAVI(サヴィ)」

日刊工業新聞2018年5月4日

COMMENT

顧客視点のマーケティングで患者の生活の質(QOL)向上につなげる。 (日刊工業新聞社・村上毅)

関連する記事はこちら

特集