「アウトランダーPHEV」売れる営業マン、売れない営業マン

三菱自、格差解消へ試乗会。販売底上げへ

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アウトランダーPHV(公式ページ)
 三菱自動車はプラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダーPHEV」の新モデル投入を前に販売力の底上げに取り組んでいる。PHVに特化した試乗会・勉強会を初めて開催した。PHVはまだ黎明(れいめい)期で消費者には疑問点が多い。三菱自にとってアウトランダーPHEVは電動化の主要車種。各販売員の的確で深い理解と提案力の強化が欠かせない。

 アウトランダーPHEVはモーターだけで走る電気自動車(EV)モードや、電池が減るとエンジンで発電してモーター走行するモードなどで多様な走行場面に対応する。

 だが、PHVには「電気が無くなったら走れなくなるのではないか」というユーザーの誤解が残る。そして、特徴や魅力をつかみ切れていないのは販売スタッフも同じ。「売れる人材とそうでない人材に差がある」(五十嵐京矢国内営業本部本部長補佐)のが実態という。

 7月5日、千葉県袖ケ浦市のサーキット「袖ケ浦フォレスト・レースウェイ」に全国の三菱自関連の販売店で優秀な成績を収めるスタッフら19人が集まった。アウトランダーPHEVの魅力を知ってもらうため、8月下旬に発売する2019年モデルの試乗会を開いた。

 19年モデルはEVモードの走行距離を従来の約60キロメートルから65キロメートルに延ばした。スポーツモードを追加し、アクセルを踏み込む時の反応性や旋回性能を高めた。EVらしさを強調したスポーツ多目的車(SUV)だ。

 試乗の翌日は勉強会を開催。参加者が19年モデルに乗った感想や魅力を発表し、販売の模擬体験もした。参加した関東三菱自動車販売(東京都目黒区)の平沢郁哉目黒店販売課担当課長は「普段は省燃費運転だが、走りもより楽しめる」と19年モデルの魅力を語り、「地域によって顧客層も違い、売り方の違いなどを学べた」と勉強会の意義も感じていた。

 勉強会などの模様は、動画を全国の店舗に配布し、スタッフの販売力の底上げに使う。顧客向けの販促ツール作成にも役立てる。

 三菱自にとってPHVに特化して2日間の試乗会・勉強会を開催したのは初の試み。同社の五十嵐本部長補佐は「(顧客に)仕様の話だけをしてもピンと来ない」と狙いを説く。

 これまで、実際にアウトランダーPHEVを試乗した経験のある販売スタッフが良い販売成績を収めている。今後、販売スタッフの試乗機会も増やす。
販売スタッフらを集めてアウトランダーPHEVの新モデルに関する勉強会を開催

(文=山岸渉)

COMMENT

三菱自が次世代の柱と位置付けるアウトランダーPHEVの成否は、販売の「現場力」強化にもかかっていると覚悟する。アウトランダーPHEVの新モデル投入を機に「現場とともに売り方を作っていく」(五十嵐本部長補佐)と販売員のレベルアップを試みる。 (日刊工業新聞・山岸渉)

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