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パナソニックと東大、ミストシャワー効果を“見える化”

基準策定へ
 パナソニックと東京大学生産技術研究所は、ミストシャワー(噴霧生成機)の猛暑対策効果を見える化する評価基準を、2019年春めどに構築する。暑さが和らぐなど被験者の体感情報と、皮膚温度など生体情報を組み合わせて評価する。熱中症の多発などで猛暑が社会問題化する中、ミストシャワーが注目されている。製品開発や建築設計をする際に使う指標を定め、同シャワー市場の活性化を促す。

 東大の同研究所(東京都目黒区)に設置したパナソニック製ミストシャワーを使い、データ収集を始めた。ミストを浴びた被験者が感じた「暑い」や「不快」など感覚の変化を記録する。赤外線カメラで皮膚温度なども測定。これら生体情報から暑さ緩和効果について客観的な情報が得られ、熱中症の危険性も推測できる。周囲の温湿度や風も測定する。

 開発者がミスト量を調整したり、建築設計者がシャワーの設置場所や風対策を検討する際、効果の推測に使える指標に仕上げる。パナソニックも19年春発売の同シャワーにこの指標を採用する。

 今後、猛暑対策として歩道やバス停、学校などでミストシャワーの設置が増える見通し。20年開催の東京五輪・パラリンピックでの需要も期待される。
パナソニックセンターに設置したミストシャワー
日刊工業新聞2018年7月25日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
室内では、温湿度や気流などから快適な空間を推測する評価基準があるが、屋外で使うミストシャワーにこの基準は使えなかった。

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