熱中症対策は下着から。メーカーも“暑い”戦い
入浴剤や紫外線ケアでも猛暑需要の取り込み狙う
夏本番を迎え、下着や日用品、化粧品メーカーが“猛暑需要”の取り込みに向けて力を入れている。下着メーカーのトリンプ・インターナショナル・ジャパンは通気性を向上した下着を発売し、日用品では花王が冷感入浴剤を投入した。また、資生堂も肌の手入れや日やけ止めで訴求している。新たな国民の祝日として8月11日が「山の日」に制定され、アウトドアレジャーを楽しむ機会も増える。そうなれば熱中症対策も含め、こうした付加価値商品の出番。メーカーの“暑い”戦いが加速しそうだ。
総務省によると、熱中症で救急搬送された人数は、4月27日―7月31日の期間で2万5038人となった。熱中症の対処方法として「塩分や水分を補給する」「涼しい場所へ移動する」といった認識が広がるなか、今や熱中症対策を勧めるのは食品メーカーだけではない。
トリンプは、体温の上昇を防いで暑い夏を快適に過ごす下着を投入した。接触冷感性と冷感持続機能がある女性用インナー「スキニッククール」や、通気性に優れ汗や蒸れを解消するブラジャー、綿100%の素材で清涼感があるカップ付インナーを発売。汗を吸収し肌に直接触れる下着に工夫を施した。
熱中症になる人が増加する背景には、地球温暖化や都市の気温が上昇するヒートアイランド現象がある。過酷な暑さで体への負担が増え、疲れやすくなるのが要因だ。
「暑い外を歩いてぐったり疲れたり、寝苦しい日が続いて疲れがたまったりした時に」と訴求するのは花王。入浴剤「バブ」ブランドから、「メディケイティッド冷涼クール」を発売した。メントール配合の青色の湯につかると、高濃度の炭酸が肩こりや腰痛を改善して疲れを取る効果がある。
さらに、暑い日差しが降り注ぐ7―8月にピークを迎えるのが、肌の“天敵”である「紫外線」。資生堂は特に、山レジャーで影響が大きくなると指摘する。「標高が1000メートル高くなると体に受ける紫外線量が10―20%もアップする」(資生堂)という。
そこで資生堂は、日やけ止めを使った紫外線対策や保湿ケアを提唱。汗や水に触れると紫外線のブロック効果が増強する日やけ止めを投入した。
マイナス10度Cの泡が出る冷感ローション状美容液「ベネフィーク アイスエッセンス 0」は、店頭の冷却体験が顧客に支持されて、売れ行きも堅調という。アウトドアで紫外線を浴びた肌への日やけの定着は72時間と言われており、同社は「素早いケアが有効」としている。
(文=山下絵梨)
総務省によると、熱中症で救急搬送された人数は、4月27日―7月31日の期間で2万5038人となった。熱中症の対処方法として「塩分や水分を補給する」「涼しい場所へ移動する」といった認識が広がるなか、今や熱中症対策を勧めるのは食品メーカーだけではない。
汗や蒸れを解消するブラジャー
トリンプは、体温の上昇を防いで暑い夏を快適に過ごす下着を投入した。接触冷感性と冷感持続機能がある女性用インナー「スキニッククール」や、通気性に優れ汗や蒸れを解消するブラジャー、綿100%の素材で清涼感があるカップ付インナーを発売。汗を吸収し肌に直接触れる下着に工夫を施した。
熱中症になる人が増加する背景には、地球温暖化や都市の気温が上昇するヒートアイランド現象がある。過酷な暑さで体への負担が増え、疲れやすくなるのが要因だ。
「暑い外を歩いてぐったり疲れたり、寝苦しい日が続いて疲れがたまったりした時に」と訴求するのは花王。入浴剤「バブ」ブランドから、「メディケイティッド冷涼クール」を発売した。メントール配合の青色の湯につかると、高濃度の炭酸が肩こりや腰痛を改善して疲れを取る効果がある。
肌への日やけの定着は72時間
さらに、暑い日差しが降り注ぐ7―8月にピークを迎えるのが、肌の“天敵”である「紫外線」。資生堂は特に、山レジャーで影響が大きくなると指摘する。「標高が1000メートル高くなると体に受ける紫外線量が10―20%もアップする」(資生堂)という。
そこで資生堂は、日やけ止めを使った紫外線対策や保湿ケアを提唱。汗や水に触れると紫外線のブロック効果が増強する日やけ止めを投入した。
マイナス10度Cの泡が出る冷感ローション状美容液「ベネフィーク アイスエッセンス 0」は、店頭の冷却体験が顧客に支持されて、売れ行きも堅調という。アウトドアで紫外線を浴びた肌への日やけの定着は72時間と言われており、同社は「素早いケアが有効」としている。
(文=山下絵梨)
日刊工業新聞2016年8月5日