アルプス・アルパイン統合 オアシスCIO「臨時総会で否決狙う」

物言う株主との委任状争奪戦は避けられない!?

 香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメント・カンパニーのセス・フィッシャー最高投資責任者(CIO)は9日、日刊工業新聞社のインタビューに応じ、アルパインとアルプス電気の経営統合計画の見直しに向けて「アルパインが12月に開く臨時株主総会で否決を狙う」との方針を示した。オアシスは、6月の定期株主総会に向けて株主提案を実施するが、最終的には12月の臨時株主総会で3分の1以上の委任状の票を集め、反対する考えだ。

 アルパインの株主であるオアシスは「(株式の交換比率など)統合計画が公正な取引ではない」と異議を唱えている。4月には特別配当などの増配と社外取締役選任を求める株主提案を実施。委任状争奪戦に備え、他の株主と対話を進めており、フィッシャーCIOは「国内外の投資家から賛同を得ている」と語った。
 
 一方でアルパインは9日、オアシスの株主提案に対して反対を表明。「事業の安定継続性を確保するためには増配は適切ではない」と反論した。アルプス電気とアルパインは2017年7月に経営統合を発表。18年12月にアルパインを完全子会社化し、19年1月にカンパニー制による事業持ち株会社に移行する。その際、アルプス電気の社名を「アルプスアルパイン」に変更する予定だ。

日刊工業新聞2018年5月10日に加筆

渡辺 光太

渡辺 光太
05月10日
この記事のファシリテーター

アクティビスト(物言う株主)として日本市場への意見を強めるオアシスだが、近年は国内外の機関投資家や個人投資家がアクティビストの株主提案を受け入れるケースが目立つ。オアシスCIOのセス・フィッシャー氏は実施した株主提案について「アルプス電気にとってもガバナンスを高める内容だ」と説明し、アルプスや他の株主に対して理解を促している。一方で、アルパインは提案に反対し、独自の配当や人事案を発表するなど真っ向から対立している。両者の主張は平行線をたどっており、アルパインの臨時株主総会まで目が離せない状況だ。

この記事にコメントする

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。