防衛省、日本版「グローバルホーク」研究

デジタルモックアップ技術で複数の無人機をシミュレーション

 防衛省は無人機の研究を進める。コンピューター画面上で機体を設計するデジタルモックアップ技術を活用し、偵察機や戦闘機などさまざまな機種を念頭に複数の機体をシミュレーションし、飛行特性の違いや性能上の効果などを探る。

 無人機はパイロットが乗らないことから人命や安全上のメリットがあるのに加え、有人機では不可能な運動性能や、レーダーに発見されにくいステルス性を持たせられる。コックピットがないため、スペースと重量も節約でき、航続距離や搭載能力も伸ばせる。

 米国では最大36時間、飛行できる無人偵察機「RQ―4Bグローバルホーク」があり、日本も3機を調達する計画。中国も開発に熱心で、4月10日には東シナ海上空の防空識別圏内を1機が飛行しているのを航空自衛隊が確認、戦闘機を緊急発進させている。

 尖閣諸島や沖縄周辺など防空エリアが広いわが国では、グローバルホークの航続時間でもまだ足りないとの指摘がある。

 パイロット不足への対応や、災害地帯の人命救助活動用にも、無人機の利点は大きい。無人機に求める飛行性能は用途により変わってくるほか、米中のように日本は実機開発へ多額の資金をかけられない事情もある。

日刊工業新聞2018年5月2日

日刊工業新聞 記者

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05月07日
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エンジンを単発から双発にしたり、機体や翼形状を変えたりした場合に飛行性能や強度がどうなるかなどを、デジタルモックアップでいろいろ研究し、機体開発期間の短縮やコスト減につなげる。
(日刊工業新聞第一産業部・嶋田歩)

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