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トヨタのグループ会社人事は当たり年!トヨタ紡織の社長に沼副社長が昇格へ

トヨタのグループ会社人事は当たり年!トヨタ紡織の社長に沼副社長が昇格へ

トヨタ紡織の社長昇格が固まった沼氏

 トヨタ紡織は、4月1日付で沼毅副社長(59)が社長に昇格する人事を固めた。石井克政社長(64)は新設する副会長に就く。豊田周平会長(70)は留任の見通し。同社は今春に3カ年の経営計画を新たに策定する予定。自動運転技術の進歩で激化する次世代シートの開発などに対応するべく、経営体制を強化する。

 沼氏はトヨタ自動車出身で欧州拠点の生産管理や日本の田原工場長(愛知県田原市)などを歴任。トヨタ紡織では品質管理や経営全般に携わる。石井氏は15年に社長に就任。自動車業界の変化を見据えた中長期戦略の策定や、不振の欧州事業の再編などを進めた。
【略歴】沼 毅氏(ぬま・たけし)81年(昭56)北見工大工卒、同年トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)入社。11年常務理事、12年常務役員。16年トヨタ紡織副社長。北海道出身。
日刊工業新聞2018年2月23日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
 トヨタ自動車グループの18年のトップ人事は当たり年になる可能性がある。トヨタが例年4月に実施した役員人事を1月に前倒しすることを受け、既にアイシン精機社長にトヨタの伊勢清貴専務役員が6月下旬に就任する人事が決定。今回のトヨタ紡織のほか、豊田通商が貸谷伊知郎専務執行役員が社長に昇格する人事を発表。ジェイテクトの安形哲夫社長も今年にグループの“社長定年”の目安、65歳を迎える。トヨタはグループ会社からの役員登用や年齢にこだわらない役員人事を進行中。グループのトップ人事も、内部昇格などの可能性も十分ある。  日産自動車と取引の多い企業では、カルソニックカンセイの森谷弘史社長が就任から5年。同社の社長任期は5年が多いが、米の投資コールバーグ・クラビス・ロバーツによる株式公開買い付けが成立し、日産傘下から離脱。交渉に携わった森谷社長の続投も考えられる。ユニプレスの吉沢正信社長は11年就任。交代の可能性はある。ホンダ系ではすでに日信工業が社長交代を発表した。

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