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空室・空き家もシェア アプリで予約から電子鍵の開閉まで完結

ハウスドゥ、関東・関西に各10物件
空室・空き家もシェア アプリで予約から電子鍵の開閉まで完結

ハウスドゥは空室や空き家を時間貸しする「タイムルームクラウド」を始める(京都市内で貸し出す部屋)

 ハウスドゥは空室や空き家を時間貸しするタイムシェアリング事業「タイムルームクラウド」を、2月1日に始める。まず関東と関西それぞれ約10物件で開始し、順次地域を拡大して全国展開する計画。戸建て住宅やマンションの住居タイプ、会議室タイプ、ラウンジタイプを用意。3年後に年間5億円の売り上げを目指す。遊休資産の有効利用や空き家問題解決への寄与が期待される。

 物件情報や顧客情報の管理、予約受け付けからクレジットカード決済、スマートロック(電子鍵)による開閉錠などの業務をウェブ上で一元管理するプラットフォームを開発。自社で展開するのに加え、全国500店舗超のフランチャイズ(FC)加盟店やその他の不動産オーナーにも同プラットフォームを提供する。

 約半年間、京都と大阪で試行し、事業化できると判断した。現在の物件はハウスドゥが所有するが、今後は同社が所有者から借り、管理・運営もすることで事業を拡大する。

 利用者はスマートフォンのアプリケーションで予約からカードでの支払い、電子鍵の開閉までできる。価格は地域や広さなどで異なるが、例えば京都市内のワンルーム(19・44平方メートル)の場合、1時間当たり990円(消費税込み)。

 国内の住宅市場は総務省の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は2013年時点で約820万戸あり、総住宅数の13・5%を占めた。一方、矢野経済研究所によるとシェアリングエコノミー市場は拡大が見込まれている。ハウスドゥはシェアリングによる遊休不動産の有効活用により空き家問題の解決を目指すとともに、収益向上を図る。
日刊工業新聞2018年1月29日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
完全無人での貸し借りとなれば両者の負担も減りそうですが、民泊と同様に利用マナーなどが気になるところです。

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