第4次安倍内閣「太平洋波高し」

トランプ大統領の初来日、日米経済対話で厳しい要求

 「ついに来たか」と感じた方も多かろう。米ワシントンで開いた日米経済対話で、米側が両国間の自由貿易協定(FTA)に言及した。

 日本は環太平洋連携協定(TPP)への米国の復帰を求めており、原則的に2国間協定は受け入れられないとの立場。しかし正面きっての要求になれば、いつまでも逃げ回るわけにはいかないだろう。

 産業界は2006年11月に経団連が日米経済連携協定を提言するなど、関係強化を求めてきた。当時、推進派の最右翼だったのは、経団連副会長で三菱商事会長の槇原稔さん。あまりの障害の多さに“あり得ない”と誰もが思っていた時代から「対米FTAが日本の理想。環境を整備せよ」と主張してきた。

 そもそもTPPも8割は日米間の経済関係が占め、FTAに類似する。その内容を酷評して離脱したのが米トランプ政権。総選挙後の来月初めの大統領の初来日では、厳しい要求を覚悟しておく必要があろう。

 4月に始まった日米経済対話は、これまで内容がよく見えなかった。通商担当の政府高官は「秘密が守られて結構なこと」と笑っていたが、迎え撃つ準備は万端だろうか。昔日に比べて成熟した日米関係だが、久々に「太平洋波高し」の予感がする。

日刊工業新聞2017年10月18日

明 豊

明 豊
10月22日
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折しも明日未明、台風も直撃します。日米経済対話に限らず第4次安倍内閣で憲法改正にどう重きを置くのか。唐突な解散だっただけに積み残しになった法案や課題も多い。

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