競争激化の格安スマホ市場、“UQ”は働き方改革で生き残る

スマワクプロジェクトで成果着々

「スマートワークプロジェクト」では外部から講師を招いた定例会議で課題を洗い出す

 格安スマートフォン事業「UQモバイル」を手がけるUQコミュニケーションズ(東京都港区、野坂章雄社長、03・6311・6009)が、働き方改革で成果を着々と出している。注文書発行作業にRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)を導入して業務を効率化したほか、専門のコンサルタントを招いた定例会議で業務の無駄をあぶり出し、徹底的に削減した。空いた時間を新サービスの立案に充て、企業競争力の向上につなげている。  「今日、スマワクしよう」―。UQコミュニケーションズ社内では、こんな言葉が聞こえてくるようになった。スマワクとは「スマートワークプロジェクト」のこと。働き方を見直して生産性の向上を目指す活動だ。スマワクは日常的に社員が使用する働き方改革の社内用語として定着してきた。  同社が働き方改革に取り組み始めた2016年4月は、格安スマホ事業が盛り上がりを見せつつあったころだ。当初、同社は「少数精鋭で社員は数百人程度。業務量が倍増するなか、休日返上で働く社員もいた。限られた人数でどう競争力を強化するかが課題だった」と長野修平人事グループマネージャーは振り返る。その解決策は、経営戦略の一環として働き方改革を推進することだった。  さっそく取り組んだのが外部講師を招いた「働き方見直し活動」だ。各部門、部署ごとに仕事内容を見える化し、講師の助言を元に業務の無駄を徹底排除した。こうした活動で削減できた時間は、新規施策の立案や営業活動に充て、競争力向上に結び付ける。  IT投資による効率化もスマワクには欠かせない。17年度からモバイルルーターサービス「UQワイマックス」や「UQモバイル」の注文書発行作業にRPAを導入して自動化した。従来、注文書の約17項目を手入力する必要があり、1件当たり約30分を要したが、1件約5分に短縮。空いた時間は市場調査や価格交渉、販売網の検討などに活用する。  こういった成功事例を全社で展開するため、4月には「RPAプロジェクト推進室」を立ち上げた。2018年度には4万時間の削減を目指している。  全社一律での取り組みにも力を入れる。同社は「20時退社」を原則としている。残業を前提とした仕事の進め方を改め、計画的に業務を進める意識を醸成するためだ。このほか朝方勤務も推奨。8時までに出社した社員には朝食を提供し、限られた時間に集中して働ける環境を整備した。  同社の働き方改革とは「単なる労働時間の短縮ではなく、自分の人生の時間配分を変え、メリハリ良く働くこと」(長野グループマネージャー)という。 (文=大城蕗子)

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