タイ洞窟の少年たちを救った福島県川内村産のあるモノとは?

偶然、現地でトップセールス中だった社長が即座に600個寄贈

 2018年7月、タイ北部の洞窟に閉じ込められた13人の少年たちの救出活動に使用されたのは、福島県の川内村で生産された蓄光磁器「ルナウェア」だった。  「ルナウェア」とは、コドモエナジー株式会社(岩本泰典社長、本社・大阪市)が開発したセラミック製の蓄光磁器。電気なしで高い発光性能を長く保ち、耐水性にも優れている。  今回の事故が起きた時にちょうど川内村遠藤村長によるトップセールスで一緒にタイを訪問していた岩本社長は、即座に「ルナウェア」600個を現地対策本部に寄贈。洞窟内の水路に道しるべとして設置するなど、電気がない水中での救出活動に活用され、全員生還という最高の結果に貢献した。  この蓄光磁器が生産されたのは福島県の川内村。東日本大震災の際には、約3000名の住民全員が避難を余儀なくされたが、現在では震災前の約8割の住民が帰還し村での生活を再開している。岩本社長は、「ルナウェアは電気などエネルギーを消費することなく、持続可能な高輝度蓄光磁器。災害時に役立つルナウェアを、被災した川内村から発信することで、復興のシンボルにしたい」との思いから、川内村への工場進出を決断した。  コドモエナジーや川内村とタイとの絆は、今回の救出活動が初めてではない。2016年11月には、タイ最大のコーヒーチェーン「Cafe Amazon(カフェ・アメイゾン)」の日本進出1号店が川内村にできた。それは、岩本社長の震災復興のための取り組みに、Cafe Amazonを運営しているタイ国営石油公社(PTT)が賛同したもの。岩本社長の取り組みが、福島の復興とタイを結ぶ「懸け橋」として重要な役割を担ってきた。  「川内村の更なる発展に向けて、交流人口および関係人口を増やしていくためのグランドデザインを、地元の人と一緒に描いていきたい。また、コミュニティ・情報発信の拠点になっているカフェ・アメイゾンの活動を全国に展開していくため、川内村にアカデミーが必要と考えている。 ※各写真協力:コドモエナジー株式会社

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