“英語の青学”なのに国の補助金対象外、だからこそ出せる独自性とは?

青山学院大学、“召し使い型”リーダー育成

青山学院大公式インスタグラムより

 米国の宣教師らが創設し、東京・渋谷という魅力的な地にある青山学院大学。育成するリーダー像にはトップダウン型ではなく「サーバント(召し使い)型」を掲げる。一方で英語に強いイメージながら、文部科学省の支援事業「スーパーグローバル大学創成支援」(SGU)に採択されていない。三木義一学長が考える“青学らしさ”を聞いた。  ―互いに認め合い支え合う共生や、他者に尽くす「サーバント・リーダーシップ」を重視しています。  「キリスト教信仰に基づく人間形成で、人に優しく、皆を支えるリーダーを育成するのは当然のことだ。自分の言葉で話す時も周りを配慮する。本学の学生はそれができる。駅伝など大学スポーツ選手のコメントでもそれが感じられ、誇らしい」  ―“英語の青山”というブランド力からすると、SGU採択校でないのは意外です。  「国際寮や英語で学べる科目などの整備が不十分だった。伝統ある文学部英米文学科や、英語で世界の政治経済を学ぶ国際政治経済学部はあるが、全学的な留学生受け入れはできていなかった」  「しかし国からの補助金に頼らない分、独自性が出せる。例えば、英語で日本を学びたい外国人学生の気持ちにどう応えるか。本学は芸術に関して文学部の比較芸術学科で古典を、総合文化政策学部で現代をカバーする。インターンシップ(就業体験)でのアート制作などの体験を提供できる」  ―理工学部では個々人に最適なサービスを提供する「次世代ウェルビーイング」が新たな旗印ですね。  「身体的、精神的、社会的に健康で幸せな社会に向け、理工学の技術を介護や環境、スポーツ分野で展開する。本学の理工は他の私立大と比べて設備がそろっており、キャンパスも広い。英語のみで学位を取れる大学院カリキュラムも整備した」  ―国公私立の垣根を越えた大学の統合や本格連携が議論中です。  「本学は地の利があり、国立大を含め、いくつかの大学から話がある。東京の私立大学と地方の国立大なら、互いにないものを持つ。地方学生が本学に滞在し、新たな経験をするなど考えられる。従来の形を越えたものが出てきてもおかしくない」 【記者の目/“ゆっくり急ぐ”で改革進める】  親しみやすい三木学長は、動画や翻訳アプリの話題で、自らスマートフォンを操作し、記者に教えてくれた。大学経営では法科大学院の募集停止の決断をはじめ、「教職員に情報を提示し、皆と考えていく方針」というのも納得だ。周囲を思いながら“ゆっくり急ぐ”をモットーに改革を進めていく。(編集委員・山本佳世子)

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