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ハロゲンフリーで20%前後安価に…フタムラ化学が開発、「難燃樹脂積層板」の性能

フタムラ化学(名古屋市中村区、長江泰雄社長)は、ハロゲンフリーの難燃性フェノール樹脂積層板「FL―200=写真」を開発した。従来製品よりも加工性を向上し、環境対応と機能性を両立した。耐熱性材料の代替需要を開拓し、電子部品や車載装置、建築材料など幅広い分野に提案する。現行の難燃性能を持つフェノール樹脂積層板に比べ、20%前後安価に設定する。

FL―200は難燃性が求められる分野で使用できる熱硬化性樹脂積層板で、日本産業規格(JIS)に適合するとともに、難燃性のグレード「UL認証V―0」も満たしている。電気機械などの絶縁・構造材料向けで実績を持つ従来の樹脂積層板で培った樹脂の合成・配合のノウハウを生かし、新たな製法で樹脂を設計。重量の50%以上を基材とする紙が占める。自社で一貫生産する。

耐熱性、耐薬品性など熱硬化性樹脂の特徴を備えるほか、切削加工時の摩擦が少ないため欠けや割れが発生しにくく、加工が容易。板厚3ミリ―60ミリメートルに対応する。

難燃性能の付与にはハロゲン系難燃剤が多く使われてきたが、足元では電子製品をはじめハロゲン使用の規制が強まっている。環境規制の厳格化に対応するため、ハロゲンフリーの環境配慮型製品として拡販する。

日刊工業新聞 2024年12月4日

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