中古スマホ、5年間で販売1.5倍…ニーズさらに高まる
中古端末(スマートフォン)の販売が好調だ。総務省によると、2022年度の中古端末販売台数は前年度比10・4%増の234万台だった。4年連続で増加しており、直近5年間で約1・5倍増えた。大手通信会社が、安心して利用できるように品質を認定した中古端末を取り扱う動きが広がっており、流通が活発化しそうだ。
中古端末の販売は21年度に200万台を超え、増加傾向が続いている。10年ほど前に数十万台で推移していたことを踏まえると、中古端末市場への関心が高まっている。
背景には高価格帯スマホの増加がありそうだ。総務省によると、23年度に10万円以上の機種が全体の5割弱を占めた。主流の第5世代通信(5G)に対応するスマホの場合、10万円以上の機種が約5割となっている。高機能化に伴って販売価格が上昇することで、新機種に買い換えるまでの期間が延び、手頃な価格の中古スマホのニーズが高まる可能性がある。
一方で、中古端末の販売は新型端末と比べると1割に満たないのが現状だ。総務省の利用者意識調査ではメーンに使う機種とは別に、2台目に中古端末を購入する傾向があるとしている。(随時掲載)
日刊工業新聞 2024年8月28日