中古スマホ再生を自動化、急拡大の市場に応える新システムの中身
CDRエコムーブメントが開発、外販も
CDRエコムーブメント(東京都港区、近藤憲最高経営責任者〈CEO〉)は中古スマートフォンの再生を自動化する装置「C―DreAm」を開発した(動画上)。検査工程を省人化でき、検査の品質も安定する。半導体や部品不足の影響による中古スマホ市場の急拡大を受けて開発した。今後は外販も検討する。
C―DreAmは仕分け、データ消去、動作確認用アプリケーションによるカメラやマイクの確認処理をロボットアームで行い、外部のキズなど外観の状態を画像認証システムで処理する。1日880台の中古スマホを処理できる。CDRエコムーブメントでは「(検査工程の)完全自動化は世界で初めてでは」としている。現在、生産ラインに組み込める人工知能(AI)による高精度な自動グレーディング技術(動画下)も開発している。
CDRエコムーブメントは中古パソコンやスマホの再生化事業を手がける。中古スマホの再生は人の手や目による作業が一般的だが、入庫量の増減による人員調整や検査品質を均一に保つのが難しい課題があった。
MM総研(東京都港区)がまとめた中古スマホの国内市場調査によると、2021年度の中古スマホの販売台数は前年度比14・6%増の212万台で過去最高を更新した。MM総研では、新品スマホの値上げなどを要因に、26年度には342万台まで市場が拡大すると予測している。
日刊工業新聞 2023年03月07日