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洋上風力支える「超大径鋼管」製作…JFEエンジが完成、日本初工場の全容

洋上風力支える「超大径鋼管」製作…JFEエンジが完成、日本初工場の全容

鋼板を丸めて鋼管を作る「ベンディングロール」が無事稼働した

JFEエンジニアリング(東京都千代田区、大下元社長)は19日、着床式洋上風力発電の基礎構造物となる超大径鋼管(モノパイル)の工場が岡山県笠岡市で完成し、記念式典を開いた。

新工場「笠岡モノパイル製作所」は敷地面積20万平方メートル。JFEスチール西日本製鉄所福山地区(広島県福山市)の笠岡市内の敷地に立地する。同社としては1970年以来の新工場となる。

倉敷地区(岡山県倉敷市)で製造した超大型鋼板を原料に、海底に埋め込むモノパイルと、風力発電タワーとモノパイルをつなぐトランジションピースと呼ぶ鋼管を年間50セット、重量で10万トン生産する能力を持つ。鋼管の最大寸法は直径12メートル×長さ100メートル×重さ約2500トン。投資額は400億円、フル操業時400人を雇用する。

完成式典では大下社長が「社運をかけた日本初のモノパイル工場ができた」とあいさつ。洋上風力の運営・保守事業を含め30年度には年間700億円の売り上げを目指す。(福山)

日刊工業新聞 2024年03月20日

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