いすゞが400億円投資、藤沢工場に電動車開発の実験棟
いすゞ自動車は藤沢工場(神奈川県藤沢市)に電動商用車開発を加速するための新たな実験棟を2026年に新設すると正式発表した。投資額は約400億円。同社は30年までに全カテゴリーでの電動車導入を目指している。車載電池、モーター、電気自動車(EV)システムなどを自社内で適切に評価し、迅速な車両開発につなげる。
電動開発実験棟「The EARTH lab.(ジ・アース・ラボ)」を既存の実験棟跡地に新設する。5階建てで延べ床面積は約2万7000平方メートル。EVシステムや熱マネジメントなどの実験・評価装置を整備する。
屋上や側壁に太陽光パネルを設置する。実験棟内の各設備から出る排熱を回収し、空調に利用するなど環境に配慮する。
同社は同日、EV小型トラックの電池を3分で交換できるステーションの25年の実証開始や、交換式レンジエクステンダー(航続距離延長装置)ユニットの開発着手についても公表した。会見した大平隆専務執行役員は「既存事業の強化と積極的なイノベーション投資の両輪を回し、持続的に事業基盤を強化する」と意気込んだ。
日刊工業新聞 2023年11月30日