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ホンダなど需要増…日立アステモが電動車部品を増産、工場拡張に1.5億ドル

ホンダなど需要増…日立アステモが電動車部品を増産、工場拡張に1.5億ドル

日立アステモアメリカズのベレア工場

日立Astemo(アステモ、東京都千代田区、竹内弘平プレジデント兼最高経営責任者〈CEO〉)は、電動車関連部品の増産に向けて米ベレア工場(ケンタッキー州)に1億5300万ドル(約221億円)投資する。工場施設を約7万平方メートル拡張し、生産設備を増強。新たに約160人を雇用する。主要取引先のホンダが2025年に北米で電気自動車(EV)の量産を始めるなど、同市場で増える電動車の需要に対応する。

ベレア工場は米現地法人の日立アステモアメリカズが運営する。今回の投資に際し、ケンタッキー州から10年間で最大240万ドル(約3億4800万円)の税制優遇措置を受ける。同州における日立アステモの工場は、ほかにハロッズバーグ工場がある。ベレア工場の増員により、両拠点の総雇用者は2100人を超える見通しだ。

日立アステモは電動車向けモーターとインバーターについて、25年にそれぞれ500万台以上を販売する目標を掲げ、商品群の拡充やコスト競争力の強化に取り組んできた。

同社の主要取引先であるホンダは24年に北米で、米ゼネラル・モーターズ(GM)と共同開発する中・大型クラスのEV2機種を投入予定。また25年にはオハイオ州の工場で、ホンダ独自のEV専用プラットフォームを採用したEVの生産を始める計画だ。

北米ではほかにも複数の日系メーカーが電動車の現地生産計画を進めており、関連部品の需要増が見込まれる。日立アステモもこうした動きに対応し、工場施設を拡張して電動化部品の生産体制を強化する。


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日刊工業新聞 2023年08月17日

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