半導体用黒鉛製品の処理能力1.2倍、東洋炭素が炉を新増設
東洋炭素は海外の連結子会社で、半導体用途などで使用される高純度黒鉛製品の高純度処理能力を増強する。米国や中国で高純度化処理炉を増設するほか、イタリアでは新設する。投資額は約15億円。2024―25年内に順次稼働を始め、海外での処理能力を22年度比約1・2倍に引き上げる。また、国内でも炭化ケイ素(SiC)半導体向けの需要に対応する設備投資も行う。
国内では高純度化した製品について、TaC(炭化タンタル)をコーティングするTaC被覆黒鉛製品の生産能力を増強する。大野原生産技術センター(香川県観音寺市)内に製造設備を増設。投資額は非公開。25年に稼働する計画で、処理能力は23年度比で約2倍になる。
同社は23―27年の5年間で総額515億円の設備投資を計画しており、今回の投資もその一環。
日刊工業新聞 2023年05月11日