リハビリ患者の運転評価…ホンダが開発した医療機関向けシミュレーターの仕組み
ホンダは運転復帰に向けたリハビリテーション治療中の人の運転能力評価を支援する医療機関向けドライビングシミュレーター「DB型Model―A」を発売した。アクセル、ブレーキなど実車と同じ部品を多く採用し、実際の車を運転するような感覚で運転動作を体験できる本格シミュレーター。
運転に関わる動作や反応速度の測定データを数値化して運転能力を客観的に比較・評価できる。
受注生産で、価格はオープン。既に発売済みの交通教育用シミュレーター「DB型Model―S」は消費税抜きで300万円だった。
大画面を装備するフルセット版や省スペースで設置できるサブセット版2種がある。設置スペースがより小さいサブセットAの設置寸法は幅1400ミリ×奥行き865ミリ×高さ1120ミリメートル。
企業や医療機関などに提供している一般向け簡易型4輪ドライビングシミュレーター用のリハビリ向けソフトウエア「運転能力評価サポートソフト」を、安全運転教育用シミュレーターに実装した。同ソフトは運転反応検査、運転操作課題、危険予測体験、環境別走行体験などのメニューがあり、実際の運転に近い環境で認知・判断・操作などの運転の状態を数値化できる。運転操作課題のメニューは片側の空間が認識しにくい「半側空間無視」の状態の検出を支援できる。
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日刊工業新聞 2023年月4月25日