経済産業省は電気自動車（ＥＶ）を電力の需給調整などに活用するために、自動車メーカーや充放電機器メーカー、送配電事業者などで構成する作業部会を２０２３年度に設置する。ＥＶなどに関連するデータの取得に必要なルールを検討する。普及が見込まれるＥＶが自動車の脱炭素化だけでなく、系統運用にも役立つとみて、関係業界と一体で方向性を打ち出す。

２１日に開いた「次世代の分散型電力システムに関する検討会」で、作業部会を設置する方針を示した。自動車や電力などの関係者が参加し、ＥＶと電力システムの統合に向けた課題を議論する。

具体的には増加するＥＶを系統などに最大限活用できるように、データ取得のあり方や望ましい通信プロトコルなどを検討する方針。

ＥＶは移動手段としてだけでなく、災害時の非常用電源としてすでに使われている。経産省は電力の需給調整の機能も担うことでＥＶの付加価値の向上のつながるとみている。