日本製半導体装置は販売旺盛も、世界経済の減速で先行きに不透明感
日本半導体製造装置協会(SEAJ、東京都千代田区、牛田一雄会長)が発表した日本製半導体製造装置の8月の販売高(速報値、6―8月の3カ月平均)は、前月比8・4%増の3473億5600万円で2カ月連続のプラスとなった。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)が6月に解除されたプラス効果が引き続き出ているとみられる。台湾や北米向けの販売も旺盛だったもようだ。
中国ではロックダウンの影響で物流が停滞し、一部の製造装置で出荷や設置が遅れたが、解除後は正常化しつつあるとみられる。台湾では大手半導体受託製造(ファウンドリー)の投資が続き、北米も補助金など支援策の打ち出しを背景に各社の投資が活発だった。
先行きはスマートフォン・パソコン需要の弱含みや、世界経済の減速懸念などを受け慎重な見方が多い。最先端半導体関連の投資は各社とも維持するとの予想も根強いが、世界景気の減速懸念もあり、不透明感が強い。
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日刊工業新聞2022年9月27日